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失敗しないインサイドセールス代行の選び方とは?メリット・デメリットとおすすめ会社をプロが解説

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行で「本当に成果が出るのか」「どの会社を選べば失敗しないのか」とお悩みではありませんか?本記事では、代行会社のメリット・デメリットや費用相場、そして最も重要な「失敗しない選び方の7つのポイント」をプロが徹底解説します。この記事を読めば、自社の目的や課題に最適なパートナーを見極め、営業成果を最大化する具体的な方法が分かります。


1. そもそもインサイドセールス代行とは?注目される背景を解説

インサイドセールス代行とは、自社の営業活動の一部、特に見込み顧客の育成(リードナーチャリング)や商談機会の創出(アポイント獲得)といった業務を、外部の専門企業に委託するサービスです。電話やメール、Web会議システムなどを活用し、非対面で営業活動を行います。

専門的なノウハウとリソースを持つプロフェッショナルが、営業プロセスの特定領域を代行することで、自社の営業組織の生産性向上や、スピーディーな成果創出を支援します。まずは、インサイドセールスの基本的な役割や、なぜ今代行サービスが注目されているのかを詳しく見ていきましょう。


1.1 インサイドセールスの役割と主な業務内容

インサイドセールスの主な役割は、マーケティング部門が獲得した見込み顧客(リード)に対してアプローチし、関係性を構築・深化させ、最終的にフィールドセールス(訪問営業)が担当する「商談」へと繋げることです。見込み顧客の確度を高める「リードナーチャリング」と、質の高い商談機会を創出する「リードクオリフィケーション」が中心となります。

具体的な業務内容は多岐にわたります。

  • 見込み顧客リストの精査と管理

  • 電話やメールによる継続的なアプローチ

  • 顧客の課題やニーズのヒアリング

  • 製品・サービスの情報提供と価値訴求

  • Web会議システムを用いたオンラインでのデモンストレーション

  • 商談化の確度が高い見込み顧客の特定

  • フィールドセールスへの情報共有と引き継ぎ

  • SFA/CRMなどのツールへの活動記録とデータ分析


1.2 フィールドセールスとの違い

インサイドセールスは、顧客と直接対面して商談やクロージングを行う「フィールドセールス」と対比されることがよくあります。両者は連携して営業活動を進めるパートナーであり、それぞれの役割を明確に分けることで、営業プロセス全体の効率が最大化されます。主な違いは以下の通りです。

比較項目

インサイドセールス

フィールドセールス

役割

見込み顧客の育成、商談機会の創出

商談、クロージング(契約締結)

主な活動場所

オフィス(内勤)

顧客先(外勤)

コミュニケーション手段

電話、メール、Web会議システム

対面での訪問

担当フェーズ

マーケティングと営業の橋渡し

営業プロセスの後半(商談~契約)

主なKPI例

架電数、アポイント獲得数・獲得率、商談化数・商談化率

商談数、受注数・受注率、受注額

1.3 なぜ今インサイドセールス代行が必要とされるのか

近年、多くの企業でインサイドセールス代行の活用が進んでいます。その背景には、社会や市場環境の大きな変化があります。

第一に、顧客の購買行動の変化が挙げられます。インターネットの普及により、顧客は営業担当者に会う前に自ら情報収集を行うのが当たり前になりました。そのため、企業側はより早い段階から顧客と接点を持ち、有益な情報を提供しながら関係を構築する必要性が高まっています。この「見込み顧客の育成」プロセスにおいて、インサイドセールスが重要な役割を担います。

第二に、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進です。リモートワークの定着やSFA/CRMといった営業支援ツールの普及により、非対面での営業活動が一般化しました。これにより、営業プロセスを分業化し、各担当者が専門業務に集中することで組織全体の生産性を向上させる動きが加速しています。

しかし、自社でインサイドセールス部門を立ち上げるには、専門人材の採用や教育、マネジメント体制の構築など、多くのコストと時間がかかります。そこで、即戦力となるプロのノウハウとリソースを迅速に確保できるインサイドセールス代行サービスが、多くの企業にとって有効な選択肢として注目されているのです。


2. インサイドセールス代行を利用する5つのメリット

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行の導入は、多くの企業にとって大きな転換点となり得ます。単なる業務のアウトソーシングに留まらず、営業組織全体の生産性向上や売上拡大に直結する多様なメリットが存在します。ここでは、代行サービスを利用することで得られる具体的な5つのメリットを詳しく解説します。


2.1 メリット1 プロのノウハウを活用し早期に成果を出せる

インサイドセールスで成果を出すには、電話やメールでのコミュニケーションスキルはもちろん、SFA/CRMといったツールの活用知識、効果的なトークスクリプトの作成、見込み顧客を育成するナーチャリングの戦略など、専門的なノウハウが不可欠です。自社でゼロから組織を立ち上げる場合、これらのノウハウを蓄積し、成果が出るまでには多くの時間と試行錯誤が必要となります。

インサイドセールス代行会社は、多種多様な業界での支援実績を通じて培った成功法則と専門知識を持つプロフェッショナル集団です。彼らの知見を活用することで、自社で手探りで進めるよりも遥かに短期間で、質の高い商談(アポイント)の獲得や売上向上といった具体的な成果を期待できます。


2.2 メリット2 営業リソース不足を即座に解消できる

「新規事業を立ち上げたが、アプローチする人手が足りない」「期間限定のキャンペーンで集中的に営業をかけたいが、リソースがない」といった課題は多くの企業が抱えています。営業担当者を新たに採用するには、募集から採用、教育までに数ヶ月単位の時間がかかり、ビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります。

インサイドセールス代行サービスを利用すれば、契約後すぐに即戦力となる営業チームを確保することが可能です。必要な時に必要な分だけリソースを確保できるため、急な事業拡大や市場の変化にも柔軟かつ迅速に対応でき、機会損失を防ぎます。


2.3 メリット3 営業担当者がコア業務に集中できる

インサイドセールスを導入していない営業組織では、一人の営業担当者が見込み顧客リストの作成、電話でのアプローチ、商談、クロージング、そして既存顧客のフォローまで、全ての業務を担っているケースが少なくありません。これでは本来最も注力すべき商談や顧客との関係構築に十分な時間を割くことができません。

インサイドセールス代行を活用し、見込み顧客の開拓やアポイント獲得といった業務を委託することで、自社の営業担当者(フィールドセールス)は確度の高い商談やクロージングに専念できます。役割分担を明確にすることで、営業部門全体の生産性が劇的に向上します。



インサイドセールス代行導入前後の役割分担の変化

業務内容

導入前(フィールドセールスが兼任)

導入後(役割を分担)

見込み顧客へのアプローチ

担当者が実施

代行会社が担当

アポイント獲得

担当者が実施

代行会社が担当

確度の高い商談・クロージング

担当者が実施

コア業務として集中

既存顧客のフォロー

担当者が実施

コア業務として集中

2.4 メリット4 採用コストと教育コストを削減できる

インサイドセールス担当者を正社員として一人採用する場合、求人広告費や人材紹介会社への手数料といった採用コストに加え、入社後の人件費、社会保険料、そして専門スキルを身につけさせるための教育コストが発生します。特に、インサイドセールスは比較的新しい職種であるため、教育できる人材が社内にいないケースも多く、育成には多大な時間と費用がかかります。

代行サービスは、これらの採用活動や人材育成にかかる一連のコストと手間をまとめて削減できるという大きなメリットがあります。外部の専門リソースを活用することで、自社で人材を抱えるリスクを回避し、コストを最適化しながら営業活動を強化できます。


2.5 メリット5 客観的な視点で営業課題を可視化できる

長年同じメンバーや方法で営業活動を続けていると、組織内の常識が生まれ、非効率なプロセスや改善点に気づきにくくなることがあります。自社の営業活動がなぜうまくいかないのか、ボトルネックがどこにあるのかを内部だけで正確に把握するのは困難です。

インサイドセールス代行会社は、数多くの企業の営業支援を行ってきた第三者として、客観的な視点から自社の営業プロセスを分析してくれます。活動データに基づいたレポートや定期的なフィードバックを通じて、「トークスクリプトのどの部分で離脱が多いか」「どのようなターゲットへのアプローチが有効か」といった具体的な課題が可視化されます。これにより、勘や経験に頼った営業から脱却し、データに基づいた戦略的な改善活動へと繋げることができます。


3. 知っておくべきインサイドセールス代行の3つのデメリット

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行は多くのメリットがある一方で、導入前に必ず理解しておくべきデメリットも存在します。これらの注意点を事前に把握し、対策を講じることが、外部リソース活用の成功の鍵となります。ここでは、代表的な3つのデメリットを詳しく解説します。


3.1 デメリット1 自社にノウハウが蓄積されにくい

インサイドセールス業務を外部に委託することで、自社の社員が直接顧客と対話し、試行錯誤する機会が失われます。その結果、アポイント獲得のトークスクリプト、顧客の断り文句への切り返し、成功事例といった実践的なノウハウが社内に蓄積されにくいという大きなデメリットが生じます。

将来的にインサイドセールス部門を内製化したいと考えている場合、契約終了後にゼロから組織を立ち上げることになりかねません。代行会社に任せきりにするのではなく、定期的なレポート共有やミーティングを通じて、どのようなアプローチが有効だったのか、顧客からどのような反応があったのかを積極的に吸収し、社内にナレッジとして記録・共有する仕組みを構築することが重要です。


3.2 デメリット2 情報連携のコストや手間がかかる

代行会社はあくまで外部パートナーであるため、社内チームと同じような密な情報連携は簡単ではありません。商材の最新情報、価格改定、マーケティング施策の変更などをタイムリーに共有するための仕組み作りが不可欠であり、そのためのコミュニケーションコストや手間が発生します。

特に、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理システム)などのツールを共有していない場合、情報の二重入力や伝達漏れが発生し、かえって業務が非効率になるリスクがあります。円滑な連携ができないと、フィールドセールス部門へ質の低い商談が渡ってしまったり、顧客対応に齟齬が生じたりする原因となります。

連携における主な課題

発生しうるリスク

商材・サービス情報の共有不足

古い情報でアプローチしてしまい、顧客の信頼を損なう

リード(見込み客)情報の連携遅延

顧客の熱量が高いタイミングを逃し、機会損失につながる

活動報告や顧客の声の共有不足

マーケティングや商品開発に貴重なインサイトを活かせない

3.3 デメリット3 サービス品質が代行会社に依存する

インサイドセールスの成果は、実際に架電やメール対応を行う担当者のスキルや経験に大きく依存します。そのため、代行会社の品質管理体制や、アサインされる担当者の能力によって成果が大きく変動する-mark>というリスクが伴います。

ベテランの担当者が付けば高い成果が期待できますが、経験の浅い担当者や、自社の業界・商材との相性が悪い担当者になった場合、期待した成果が得られない可能性があります。また、代行会社が推奨するアプローチ方法が、自社のブランドイメージや営業方針と合わないケースも考えられます。契約前に、どのような研修体制や品質管理(モニタリング)の仕組みがあるのか、担当者の変更は可能かなどを確認しておくことが失敗を避けるポイントです。


4. インサイドセールス代行の費用相場と料金体系

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行を検討する上で、最も気になるのが費用でしょう。料金体系は主に「固定報酬型」「成果報酬型」「複合型」の3種類に分けられます。委託する業務範囲や求める成果によって費用は大きく変動するため、それぞれの特徴を理解し、自社の目的や予算に合ったプランを選ぶことが重要です。ここでは、各料金体系の費用相場とメリット・デメリットを詳しく解説します。


4.1 固定報酬型

固定報酬型は、毎月一定の金額を支払う料金体系です。担当者の稼働時間やコール数など、あらかじめ定めた業務量に対して費用が発生します。成果の有無にかかわらず料金は固定されているため、予算管理がしやすいのが大きな特徴です。

長期的な視点で顧客との関係を構築するリードナーチャリングや、市場の反応を見るためのテストマーケティングなど、すぐに成果が出にくい活動にも向いています。

項目

内容

費用相場

月額50万円~80万円(担当者1名あたり)


※別途、初期費用やコンサルティング費用がかかる場合がある。

メリット

  • 毎月の費用が固定のため、予算計画を立てやすい

  • 成果が出にくい長期的な施策(顧客育成など)も依頼できる

  • 安定した活動量を確保できる

デメリット

  • 成果が出なくても費用が発生する

  • 費用対効果が見えにくい場合がある

向いている企業

  • 中長期的なリード育成(ナーチャリング)に取り組みたい企業

  • まずは安定した営業活動量を確保したい企業

  • 予算管理を厳密に行いたい企業

4.2 成果報酬型

成果報酬型は、「アポイント獲得1件あたり〇円」「商談化1件あたり〇円」といったように、事前に設定した成果(コンバージョン)が発生した時点ではじめて費用を支払う料金体系です。成果が出なければ費用はかからないため、リスクを抑えて導入できるのが最大のメリットです。

ただし、成果の定義(例:キーマンとのアポイント、決裁権者との商談など)を事前に代行会社と明確にすり合わせておかないと、後のトラブルに繋がりかねません。また、アポイントの「質」よりも「量」を重視する傾向になる可能性がある点にも注意が必要です。

項目

内容

費用相場

アポイント獲得1件あたり 2万円~8万円


※ターゲットの難易度や業界によって単価は大きく変動する。

メリット

  • 成果が出なければ費用が発生しないため、無駄なコストを抑えられる

  • 費用対効果が明確で分かりやすい

デメリット

  • アポイントの質が低くなる可能性がある

  • 対応している代行会社が少ない

  • 成果の定義でトラブルになることがある

向いている企業

  • とにかくリスクを抑えて始めたい企業

  • 短期的にアポイント数を増やしたい企業

  • 商材のニーズが明確で、アポイント獲得の難易度が低い企業

4.3 複合型(固定報酬+成果報酬)

複合型は、固定報酬型と成果報酬型を組み合わせた料金体系です。毎月最低限の固定費を支払い、それに加えて成果に応じた報酬を支払います。固定報酬型と成果報酬型の「良いとこ取り」をしたバランスの取れたプランと言えるでしょう。

代行会社側は安定した収益を確保しつつ、成果へのインセンティブがあるためモチベーションを高く保てます。依頼する企業側も、リスクを分散しながら安定した活動量と成果の両方を期待できます。代行会社と良好なパートナーシップを築き、長期的に成果を最大化したい場合に最適な選択肢です。

項目

内容

費用相場

月額固定費20万円~50万円 + 成果報酬(アポイント1件あたり1万円~5万円など)

メリット

  • 安定した活動量と成果の両方を追求できる

  • 代行会社のモチベーションを維持しやすい

  • 固定報酬型よりも月額費用を抑えられる場合がある

デメリット

  • 料金体系がやや複雑になる

  • 成果によっては固定報酬型より高額になる可能性がある

向いている企業

  • 安定した活動と成果を両立させたい企業

  • 代行会社とパートナーとして共に成果を追求したい企業

  • ある程度の予算を確保しつつ、費用対効果も重視したい企業

5. 失敗しないインサイドセールス代行会社の選び方 7つのポイント

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行会社は数多く存在し、どの会社に依頼すれば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。自社のビジネスを成功に導くパートナーを選ぶためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは、インサイドセールス代行会社選びで失敗しないための7つのポイントを具体的に解説します。


5.1 ポイント1 自社の目的や課題とサービス内容が合っているか

まず最も重要なのは、「なぜインサイドセールスを代行したいのか」という目的を明確にすることです。目的によって、選ぶべき代行会社の強みや提供サービスは大きく異なります。自社の目的や課題を洗い出し、それを解決できるサービスを提供している会社を選びましょう。

よくある目的・課題の例

確認すべきサービス内容

新規顧客開拓のためのアポイント獲得数を増やしたい

ターゲットリストの精査・作成、質の高いトークスクリプト作成、コール業務、アポイント獲得後のフィールドセールスへの連携フロー

MAツールで獲得したリードを育成(ナーチャリング)したい

MAツールの運用実績、シナリオ設計、メールや電話による継続的なフォローアップ、インサイドセールスとマーケティング部門の連携支援

休眠顧客を掘り起こし、再商談の機会を創出したい

休眠顧客リストの分析、ニーズの再ヒアリング、新サービスやキャンペーンの案内、CRM/SFAへの情報更新

インサイドセールス部門を立ち上げたいがノウハウがない

戦略設計、KPI設定、業務フロー構築、トークスクリプト作成、人材育成支援などのコンサルティングサービス

自社の課題が「リソース不足」なのか「ノウハウ不足」なのか、あるいはその両方なのかを明確にし、それに最適なソリューションを提供してくれる会社を検討することが成功への第一歩です。


5.2 ポイント2 料金体系は明確で予算に見合っているか

インサイドセールス代行の料金体系は、主に「固定報酬型」「成果報酬型」「複合型」の3つに分かれます。それぞれの特徴を理解し、自社の予算や事業フェーズに合ったプランを選ぶことが重要です。見積もりを依頼する際は、初期費用や月額費用の他に、追加料金が発生するケースがないか必ず確認しましょう。

特に成果報酬型の場合は、「成果」の定義を事前にすり合わせることが不可欠です。「アポイント獲得」を成果とする場合でも、「担当者と日時が確定した時点」なのか、「実際に商談が行われた時点」なのかで費用が大きく変わります。契約前に定義を明確にし、双方の認識にズレがないようにしましょう。


5.3 ポイント3 実績や得意な業界は自社とマッチするか

代行会社が持つ実績、特に自社と同じ業界や類似する商材での成功事例は、信頼性を判断する上で非常に重要な指標となります。BtoB、特にSaaSやIT、製造業、金融など専門知識が求められる業界では、その業界への理解度が成果に直結します。

公式サイトの導入事例を確認し、どのような課題を持つ企業が、どのような支援を受けて、どんな成果を出したのかを具体的にチェックしましょう。もし可能であれば、契約前に担当者から類似業界での支援実績について詳しい話を聞くことをおすすめします。


5.4 ポイント4 担当者との連携体制はスムーズか

インサイドセールス代行は、単なる業務委託ではなく、自社の営業チームの一員として活動してもらうパートナーシップです。そのため、担当者とのコミュニケーションが円滑に行えるかどうかは、成果を最大化する上で極めて重要です。報告・連絡・相談がスムーズに行える仕組みが整っているかを確認しましょう。

具体的には、以下の点を確認すると良いでしょう。

  • 定例ミーティングの頻度や形式(オンライン、対面など)

  • 日常的なコミュニケーションツール(Slack, Chatwork, メールなど)

  • レポートの提出タイミングと形式

  • トラブル発生時のエスカレーションフロー

また、実際に業務を担当する営業担当者のスキルや人柄も重要です。可能であれば、契約前に担当者候補と面談する機会を設けてもらい、信頼して業務を任せられるかを見極めましょう。


5.5 ポイント5 どこまでの業務を委託できるか(業務範囲の確認)

「インサイドセールス代行」と一言で言っても、会社によって対応可能な業務範囲は様々です。「どこからどこまで」の業務を委託したいのかを明確にし、それがサービス範囲に含まれているかを確認する必要があります。後々のトラブルを避けるためにも、契約前に業務範囲を詳細にすり合わせておきましょう。

例えば、以下のような業務まで対応可能かを確認することで、より自社にフィットした会社を見つけやすくなります。

業務フェーズ

確認事項の例

戦略・企画

ターゲット市場の分析、ペルソナ設定、KPI設計などの上流工程から支援可能か

準備

ターゲットリストの作成や精査、トークスクリプトの作成・改善は含まれるか

実行

電話だけでなく、メールやWeb会議システムなど多様なチャネルに対応しているか

連携・管理

自社で利用しているSFA/CRMへの入力代行は可能か

分析・改善

活動データの分析や、改善提案まで行ってくれるか

5.6 ポイント6 レポート内容と改善提案の質は高いか

インサイドセールスは、データを分析し、改善を繰り返すことで成果を高めていく活動です。そのため、ただ活動結果を報告するだけでなく、データに基づいた質の高い分析と具体的な改善提案をしてくれるかが非常に重要です。

契約前にサンプルレポートを見せてもらい、どのような指標(KPI)を追っているのか、どのような示唆が得られるのかを確認しましょう。例えば、単に架電数やアポイント数だけでなく、「ターゲット企業の属性別」「トークスクリプト別」の成果比較や、失注理由の分析など、次の一手につながる深い分析を提供してくれる会社は信頼できます。

5.7 ポイント7 セキュリティ対策は万全か

インサイドセールス代行では、自社の顧客情報という非常に重要な機密情報を外部の企業に預けることになります。万が一の情報漏洩は、企業の信頼を大きく損なう事態につながりかねません。そのため、代行会社のセキュリティ体制が万全であるかしっかりと確認する'mark>必要があります。

具体的には、以下の認証の有無が客観的な判断基準となります。

  • プライバシーマーク(Pマーク):個人情報の取り扱いが適切である事業者を認定する制度。

  • ISMS(ISO/IEC 27001):情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格。

これらの認証を取得している会社は、情報管理体制が第三者機関によって評価されているため、安心して情報を預けやすいと言えるでしょう。また、契約時には必ずNDA(秘密保持契約)を締結しましょう。


6. 【目的別】インサイドセールス代行のおすすめ会社10選を比較

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行会社は数多く存在し、それぞれに強みや特徴があります。自社の目的や課題に合わせて最適なパートナーを選ぶことが成功のカギです。ここでは、4つの目的別に分類し、おすすめの代行会社10選を比較・解説します。


6.1 実績豊富で総合力の高いインサイドセールス代行会社

「初めてインサイドセールス代行を利用する」「幅広い業務を安心して任せたい」という企業には、豊富な実績と高い総合力を持つ会社がおすすめです。長年の経験で培われたノウハウを活かし、戦略立案から実行まで安定した品質でサポートしてくれます。


6.1.1 株式会社セールスロボティクス

BtoBのインサイドセールスに特化したリーディングカンパニーです。独自のSaaS型営業支援ツール「SALES BASE」を活用し、データドリブンなアプローチで質の高い商談(アポイント)を創出します。ターゲットリストの作成からアプローチ、商談化までを一気通貫で支援できる体制が強みです。



株式会社セールスロボティクスの概要

特徴

料金体系

得意領域

SaaSツール「SALES BASE」の活用

複合型(固定報酬+成果報酬)

BtoB全般、特にIT・SaaS業界

約120万社の企業データベースを保有

要問い合わせ

新規開拓、リードナーチャリング

科学的なアプローチによる成果創出


営業プロセスの構築支援

6.1.2 株式会社セレブリックス

25年以上にわたり、1,200社、12,000サービス以上の営業支援実績を誇る老舗企業です。顧客の営業組織に深く入り込み、再現性の高い「売れる仕組み」を構築することを得意としています。単なる代行にとどまらず、営業コンサルティングや研修も提供しており、自社の営業力強化にも繋がります。



株式会社セレブリックスの概要

特徴

料金体系

得意領域

25年以上の豊富な営業支援実績

固定報酬型

BtoB、BtoC問わず幅広い業界

営業コンサルティングも提供

要問い合わせ

営業組織の立ち上げ、仕組み化

再現性の高い営業手法の構築


新規事業のテストマーケティング

6.1.3 パーソルプロセス&テクノロジー株式会社

大手人材グループ「パーソル」の一員であり、豊富な人材力と最新のテクノロジーを掛け合わせた支援が特徴です。大規模なプロジェクトや複雑な要件にも柔軟に対応できる組織力が魅力。MA(マーケティングオートメーション)やSFA/CRMの導入・運用支援も行っており、営業DXの推進も同時に実現できます。



パーソルプロセス&テクノロジー株式会社の概要

特徴

料金体系

得意領域

パーソルグループの豊富な人材力

固定報酬型

大手企業、IT・通信、製造業

テクノロジー活用による業務効率化

要問い合わせ

大規模プロジェクト、営業DX支援

MA・SFA/CRMの導入運用支援


既存顧客へのアップセル・クロスセル

6.2 特定の業界やBtoBに特化したインサイドセールス代行会社

特定の業界やBtoB領域に特化した代行会社は、その分野における深い知見や専門的なノウハウを持っています。業界特有の商習慣やターゲットの特性を理解しているため、より効果的なアプローチが期待できます。

6.2.1 株式会社アイドマ・ホールディングス

中小企業向けの営業支援に強みを持ち、独自の営業支援プラットフォーム「Sales Crowd」を活用したサービスを展開しています。全国の中小企業をターゲットとした新規開拓営業を得意としており、低コストで始められるプランも用意されています。営業リストの提供からアプローチまでをワンストップで依頼できます。



株式会社アイドマ・ホールディングスの概要

特徴

料金体系

得意領域

中小企業向けの営業支援に特化

固定報酬型

中小企業向けのBtoBサービス

営業支援ツール「Sales Crowd」の提供

要問い合わせ

新規開拓、アポイント獲得

豊富な営業リストを保有


全国規模でのアプローチ

6.2.2 株式会社soraプロジェクト

IT業界、特にSaaSビジネスのインサイドセールス代行に特化しています。専門知識を持つ担当者が、製品やサービスの価値を的確に伝え、質の高い商談を創出します。The Model型の営業組織構築支援も行っており、マーケティングからカスタマーサクセスまで一貫したサポートが可能です。



株式会社soraプロジェクトの概要

特徴

料金体系

得意領域

IT・SaaS業界に特化

固定報酬型

IT業界、SaaS、ソフトウェア

The Model型の組織構築支援

要問い合わせ

リード獲得から商談化まで

専門性の高いアプローチ


エンタープライズ向け営業

6.2.3 株式会社ウィルオブ・ワーク

人材派遣・紹介事業を母体とし、コールセンター運営で培ったノウハウを活かしたインサイドセールス代行を提供しています。豊富な人材リソースを背景に、柔軟な体制構築が可能です。特にコール業務を中心としたリード獲得やアポイント設定に強みを持っています。



株式会社ウィルオブ・ワークの概要

特徴

料金体系

得意領域

コールセンター運営のノウハウ

固定報酬型

BtoB、BtoCのコール業務

豊富な人材リソース

要問い合わせ

アポイント獲得、インサイドセールス組織の立ち上げ

柔軟な体制構築


イベントやセミナーの集客

6.3 ツール提供も行うインサイドセールス代行会社

自社で開発・提供するツールを活用してインサイドセールスを代行する会社です。ツールの導入支援や活用ノウハウの提供も受けられるため、将来的には自社での内製化を目指す企業におすすめです。

6.3.1 株式会社ベルフェイス

オンライン商談システム「bellFace」を提供する会社です。ツールの提供だけでなく、その活用ノウハウを活かしたインサイドセールス代行サービスも展開しています。電話を繋いだまま、資料共有や画面共有ができるツールの特性を活かし、質の高いオンラインでの顧客接点を創出します。



株式会社ベルフェイスの概要

特徴

料金体系

得意領域

オンライン商談システム「bellFace」を提供

要問い合わせ

オンラインでの商談創出

ツールの活用ノウハウが豊富


インサイドセールスの内製化支援

電話とWebを組み合わせたアプローチ


遠隔地への営業活動

6.3.2 株式会社Magic Moment

営業支援SaaS「Magic Moment Playbook」を軸に、インサイドセールス代行やコンサルティングを提供しています。データに基づいた科学的な営業プロセスの構築を支援し、属人化しがちな営業活動の標準化と効率化を実現します。ツールの導入と合わせて、プロフェッショナルによる実行支援を受けられるのが特徴です。



株式会社Magic Momentの概要

特徴

料金体系

得意領域

営業支援SaaS「Magic Moment Playbook」を提供

要問い合わせ

SaaSビジネス、BtoB全般

データドリブンな営業プロセス構築


営業DXの推進、営業組織の生産性向上

コンサルティングと実行支援を両立


LTV(顧客生涯価値)の最大化

6.4 低コストや成果報酬で始めやすいインサイドセールス代行会社

「まずはスモールスタートで試してみたい」「初期投資を抑えたい」という企業には、低コストなプランや成果報酬型の料金体系を持つ会社が適しています。リスクを最小限に抑えながら、インサイドセールスの効果を検証できます。


6.4.1 ビーウィズ株式会社

大手人材サービス会社パソナグループの一員で、コンタクトセンター運営を主力事業としています。大規模なコールセンター運営で培った運用ノウハウとコスト効率の高さが強みです。AIを活用した音声解析など、テクノロジーを駆使して低コストかつ高品質なサービスを提供しています。



ビーウィズ株式会社の概要

特徴

料金体系

得意領域

パソナグループの安定した基盤

固定報酬型、成果報酬型(応相談)

BtoC、BtoBのコール業務

コンタクトセンター運営のノウハウ

要問い合わせ

リード獲得、カスタマーサポート

AIなどテクノロジーの活用


大規模なコール業務

6.4.2 コミットメント株式会社

「アポコミ」というサービス名で、アポイント獲得に特化した完全成果報酬型のインサイドセールス代行を提供しています。初期費用や月額固定費が一切かからず、アポイントが獲得できた場合にのみ費用が発生するため、リスクなく導入できるのが最大の魅力です。特に新規開拓のアポイント獲得に課題を持つ企業におすすめです。



コミットメント株式会社の概要

特徴

料金体系

得意領域

完全成果報酬型

成果報酬型

新規開拓のアポイント獲得

初期費用・月額固定費が0円

1アポイントあたりで課金

BtoB全般

リスクなくスタートできる


スタートアップ、中小企業

7. インサイドセールス代行で成果を最大化する3つのコツ

インサイドセールス 代行

インサイドセールス代行を導入するだけで、自動的に成果が出るわけではありません。外部の専門家を最大限に活用し、投資対効果を高めるためには、依頼する側の心構えと準備が重要です。ここでは、代行会社との連携を成功させるために押さえておくべき3つのコツを解説します。


7.1 丸投げにせず自社も主体的に関わる

インサイドセールス代行の失敗例で最も多いのが、業務を「丸投げ」にしてしまうケースです。代行会社は営業のプロフェッショナルですが、貴社の製品やサービス、ターゲット顧客の深い理解がなければ、効果的なアプローチはできません。代行会社を「外部のパートナー」として捉え、二人三脚でプロジェクトを進める意識が不可欠です。

具体的には、以下のような情報を積極的に共有し、連携体制を構築しましょう。

  • 商材情報:製品・サービスの最新情報、アップデート内容、導入事例、競合との差別化ポイントなど

  • 顧客情報:ターゲット企業のリスト、過去の商談履歴、顧客からのフィードバック(FAQ)など

  • マーケティング情報:実施中のマーケティング施策、Webサイトへのアクセス状況、コンテンツの反応など

自社が主体的に関わることで、PDCAサイクルがスムーズに回り始め、成果の出るスピードが格段に向上します。また、代行会社が培ったノウハウを自社に吸収し、将来的な内製化につなげることも可能になります。


7.2 明確な目標(KGI・KPI)を共有する

「売上を上げてほしい」といった曖昧な依頼では、代行会社もどのような活動に注力すべきか判断できません。プロジェクト開始前に、目標数値を具体的に設定し、代行会社と共通認識を持つことが、成果への最短ルートとなります。

目標設定の際は、最終目標であるKGI(重要目標達成指標)と、それを達成するための中間指標であるKPI(重要業績評価指標)を明確に区別して設定することが重要です。



インサイドセールスにおけるKGI・KPI設定例

指標

名称

具体例

KGI

重要目標達成指標

受注件数、受注金額、新規契約社数 など

KPI

重要業績評価指標

リード(見込み顧客)獲得数、有効商談化数、アポイント獲得率、商談化率 など

例えば、「四半期で受注額500万円(KGI)」を達成するために、「月に100件の有効商談を創出する(KPI)」といった具体的な目標を共有します。これにより、日々の活動の進捗が可視化され、目標達成に向けた軌道修正が容易になります。


7.3 定期的なミーティングで連携を密にする

プロジェクトの成功は、日々のコミュニケーションの質に大きく左右されます。メールやチャットでの報告だけでなく、定期的なミーティングの場を設け、密な情報連携を行いましょう。

週に1回、あるいは月に1回など、頻度を決めて定例会を実施し、以下の項目についてすり合わせを行うのが効果的です。

  • KPIの進捗状況の確認

  • 成功したトークスクリプトやアプローチ手法の共有

  • 顧客からの反応やよくある質問のフィードバック

  • 課題点の洗い出しと改善策の協議

  • 次週・次月の活動計画の策定

単なる進捗報告の場ではなく、戦略をブラッシュアップし、共に成果を追求する「作戦会議」と位置づけましょう。こうした密な連携が、代行会社との信頼関係を深め、インサイドセールスチームとしての一体感を醸成し、成果の最大化へとつながります。


8. まとめ

本記事では、インサイドセールス代行のメリット・デメリットから、失敗しない選び方のポイント、おすすめの会社までを網羅的に解説しました。インサイドセールス代行は、プロのノウハウを活用して営業リソース不足を解消し、早期に成果を出すための有効な手段です。成功の鍵は、自社の目的や課題を明確にし、サービス内容や実績、連携体制などを多角的に比較して、最適なパートナーを選ぶことです。この記事を参考に、貴社の事業成長を加速させるインサイドセールス代行会社を見つけてください。

 
 
 

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