【完全ガイド】テレアポのコツ15選!初心者でもアポが取れるトークスクリプト例文付き
- anakano30
- 6 日前
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「テレアポでなかなかアポが取れない…」と成果が出ずにお悩みではありませんか?テレアポの成功は、才能ではなく「正しい準備」と「再現性のあるコツ」で決まります。本記事では、初心者でもアポ獲得率が劇的に向上する15のコツを徹底解説。受付突破からクロージング、さらにはそのまま使えるトークスクリプト例文まで網羅した完全ガイドです。この記事を実践すれば、あなたも「アポが取れる営業」に変われます。
1. そもそもテレアポとは?その目的と重要性
テレアポとは「テレフォンアポインター」の略称で、企業や個人に対して電話をかけ、自社の商品やサービスを紹介するための商談機会(アポイントメント)を獲得する営業手法です。電話というツールを使い、見込み客(リード)と直接対話することで、効率的に新規顧客開拓の第一歩を築きます。特にBtoB(法人向け)ビジネスにおいては、企業のキーパーソンへ直接アプローチできる有効な手段として、多くの企業で導入されています。
単に電話をかけるだけの単純作業と捉えられがちですが、実際には企業の売上に直結する重要な役割を担っており、高度なコミュニケーションスキルや戦略性が求められる専門的な業務です。
1.1 テレアポが担う多岐にわたる目的
テレアポの最も大きな目的は「商談アポイントの獲得」ですが、それ以外にも企業の営業活動全体に貢献する様々な目的が存在します。これらの目的を理解することで、一回一回の架電の価値を高めることができます。
目的 | 具体的な活動内容と役割 |
商談機会の創出 | 見込み客に商品・サービスの魅力を伝え、営業担当者が訪問またはオンラインで商談するためのアポイントを獲得します。これが最も主要な目的です。 |
新規顧客の開拓 | これまで接点のなかった企業や市場にアプローチし、新たなビジネスチャンスを発掘します。企業の成長に不可欠な活動です。 |
潜在顧客の育成 (リードナーチャリング) | すぐに商談には繋がらないものの、将来的に顧客になる可能性のある相手に対し、定期的な情報提供などを通じて関係性を構築し、ニーズが顕在化するのを待ちます。 |
市場調査・ニーズ把握 | 顧客と直接対話することで、市場の最新動向や顧客が抱えるリアルな課題、ニーズをヒアリングします。この生の情報は、商品開発やマーケティング戦略に活かせる貴重な資産となります。 |
イベント・セミナーへの集客 | 自社で開催するセミナーや展示会、ウェビナーなどへの参加を促し、多くの見込み客を集めることを目的とします。 |
1.2 デジタル時代でもテレアポが重要視される理由
インターネットが普及し、Web広告やSNSなど多様なマーケティング手法が生まれた現代においても、テレアポの重要性は揺らいでいません。むしろ、他の手法と組み合わせることで相乗効果を生む、強力な営業手法として再評価されています。その主な理由を3つ解説します。
能動的なアプローチでターゲットに直接リーチできる
Webサイトや広告など、顧客からのアクセスを待つ「インバウンド型」の手法とは異なり、テレアポは企業側からアプローチしたいターゲットに直接働きかけることができる「アウトバウンド型」の手法です。市場の変化を待つのではなく、自らビジネスチャンスを創出できる点が最大の強みです。
低コストで効率的な営業活動を実現できる
営業担当者が一社一社訪問するフィールドセールスと比較して、テレアポは移動時間や交通費といったコストがかかりません。オフィスにいながらにして、1日に数十件もの企業にアプローチできるため、極めてコストパフォーマンスと時間効率の高い営業手法と言えます。
顧客の生の声を直接ヒアリングできる
メールやチャットでは伝わりにくい、声のトーンや言葉のニュアンスから、相手の感情や関心度をリアルタイムで感じ取ることができます。テキストでは得られない「生の情報」に触れられることは、顧客との関係構築において大きなアドバンテージとなります。
1.3 テレアポとインサイドセールスの違い
近年、「インサイドセールス」という言葉を耳にする機会が増え、テレアポと混同されることがあります。両者は電話やメールなど非対面で営業活動を行う点は共通していますが、その役割と目的の範囲に違いがあります。テレアポはインサイドセールスという大きな枠組みの中の一つの手法と捉えると分かりやすいでしょう。
項目 | テレアポ | インサイドセールス |
主な目的 | アポイント獲得 | 見込み客の育成、関係構築、アポイント獲得、オンラインでのクロージングまで |
役割の範囲 | アポイントを獲得し、フィールドセールス(訪問営業)担当者へ引き継ぐまでが主な役割。 | マーケティング部門とフィールドセールス部門の橋渡し役を担い、営業プロセス全体を最適化する役割。 |
主なKPI | 架電数、アポイント獲得数(アポ率)、商談化数など | 有効商談化率、受注率、パイプライン創出額など、より売上に近い指標が重視される。 |
このように、テレアポは営業プロセスの「入口」を担う重要な役割を果たします。本記事では、このテレアポに特化し、初心者の方でも明日から成果を出せる具体的なコツやテクニックを徹底的に解説していきます。
2. テレアポの成功率を上げるための4つの事前準備

テレアポと聞くと、「とにかく電話をかけ続ける」という根性論をイメージする方もいるかもしれません。しかし、現代のテレアポで成果を出すには、戦略的な事前準備が成功の9割を占めると言っても過言ではありません。準備不足のまま闇雲に電話をかけても、時間と労力を浪費し、精神的に疲弊してしまうだけです。ここでは、アポイント獲得率を飛躍的に高めるための4つの重要な事前準備について、具体的な方法を交えながら解説します。これらの準備を徹底することで、自信を持ってテレアポに臨めるようになります。
2.1 成果を左右するターゲットリストの作成
テレアポの成果は、架電する前の「リスト作成」の段階でほぼ決まります。どれだけ優れたトークスキルを持っていても、そもそも自社のサービスを必要としない相手に電話をかけていては、アポイントに繋がる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。質の高いターゲットリストは、テレアポという航海の成功を約束する「海図」のようなものです。
まずは、自社の製品やサービスが「どのような企業の、どのような課題を解決できるのか」を明確に定義し、ターゲットとなる企業の解像度を高めましょう。これを「ペルソナ設定」と呼びます。業種、企業規模、地域、抱えているであろう悩みなどを具体的に設定することで、アプローチすべき企業像が鮮明になります。
ターゲットが明確になったら、リストを作成します。リストの入手方法は主に以下の3つです。
法人リスト販売会社の活用:帝国データバンクや東京商工リサーチなどの企業が提供するリストを購入する方法です。業種や売上規模などで細かくセグメントできるため、効率的に質の高いリストを入手できます。
自社保有リスト(ハウスリスト)の活用:過去に名刺交換した相手、資料請求やセミナーに参加した見込み顧客のリストです。既に自社と何らかの接点があるため、アポに繋がりやすい傾向があります。
手動での情報収集:業界地図やWebサイト、求人情報などから、ターゲットとなりうる企業を自ら探し出してリスト化する方法です。手間はかかりますが、より精度の高いリストを作成できます。
リストを作成する際は、単に社名と電話番号を並べるだけでは不十分です。BANT条件(Budget:予算、Authority:決裁権、Needs:必要性、Timeframe:導入時期)を意識し、アプローチの優先順位をつけることが重要です。以下の表のように、管理しやすい項目を設けてリストを精査していきましょう。
ターゲットリストの管理項目例 | ||
項目 | 内容 | 具体例 |
企業名 | アプローチ対象の正式名称 | 株式会社〇〇 |
電話番号 | 代表電話番号や部署直通番号 | 03-XXXX-XXXX |
担当部署 | アプローチすべき部署 | 人事部、マーケティング部 |
想定される課題 | 自社サービスで解決できるであろう課題 | 採用コストの高騰、Webサイトからの集客不振 |
アプローチ優先度 | 架電の優先順位 | 高・中・低 |
リサーチメモ | 事前に調べた情報(後述) | 「中期経営計画でDX推進を掲げている」など |
2.2 アポ率が劇的に変わる企業リサーチ
質の高いリストが用意できたら、次に行うのが個別の企業リサーチです。一件一件の電話の前に、ほんの数分でも相手企業について調べるだけで、トークの内容に深みと説得力が生まれ、アポ率は劇的に向上します。「誰にでも同じ話をしている」という印象を与えず、「私たちのことを理解してくれている」と感じさせることが、相手の心を開く鍵となります。
リサーチといっても、時間をかけすぎる必要はありません。最低限、以下の3点は確認する習慣をつけましょう。
企業の公式ウェブサイト:特に「事業内容」「プレスリリース」「導入事例」「採用情報」のページは必見です。企業の現在の注力分野や、どのような人材を求めているか(=組織の課題)を把握できます。
SNSの公式アカウント:X(旧Twitter)やFacebookなどで発信している情報からは、企業のリアルタイムな動向やカルチャーを読み取ることができます。
ニュース検索:企業名でニュース検索をかけ、直近のメディア掲載情報や業界内での評判などを確認します。
これらのリサーチで得た情報は、トークスクリプトに組み込んで活用します。例えば、トークの冒頭で「御社のウェブサイトで拝見した〇〇という新しい取り組みに感銘を受けまして、ご連絡いたしました」と切り出すだけで、相手は「自分の会社のために調べて電話をくれたんだな」と感じ、話を聞く姿勢になってくれやすくなります。
2.3 テレアポを始める前の心構えとマインドセット
テレアポは、数多くの「断り」に直面する業務です。そのため、成果を出し続けるには、技術や知識だけでなく、強靭なメンタル、すなわち適切な心構え(マインドセット)が不可欠です。ネガティブな感情に引きずられることなく、常に前向きな姿勢で取り組むためのマインドセットを3つご紹介します。
1. 断られて当たり前と心得るテレアポの成功率は、一般的に1〜3%程度と言われています。つまり、100件電話をかけて97件断られるのが普通なのです。断られたからといって、あなた自身の人格が否定されたわけでは決してありません。「タイミングが合わなかっただけ」「今は必要なかっただけ」と割り切り、次のコールに気持ちを切り替えることが重要です。
2. 目的を「アポ獲得」だけにしないもちろん最終目標はアポイントの獲得ですが、すべてのコールでそれを達成しようとすると、心が折れてしまいます。そこで、「担当者の名前を聞き出す」「資料送付の許可を得る」「次回連絡して良い時期を確認する」など、コールごとに小さな目標(スモールゴール)を設定しましょう。小さな成功体験を積み重ねることが、モチベーション維持に繋がります。
3. 「お役立ち情報を提供している」という意識を持つ「売り込みの電話」と考えると、相手に申し訳ないという気持ちが生まれ、声のトーンも弱々しくなってしまいます。そうではなく、「自分は相手の課題を解決できる、価値ある情報を提供しているのだ」というプロ意識を持ちましょう。この自信が声に乗り、相手に安心感と信頼感を与えます。
2.4 最低限揃えたいテレアポの必須ツール
最後に、テレアポ業務の効率と質を格段に向上させるための必須ツールをご紹介します。アナログな手法に頼るのではなく、テクノロジーを積極的に活用することが、現代のテレアポで成果を出すための近道です。
これらのツールは、単なる効率化だけでなく、データの蓄積・分析による戦略的なアプローチを可能にします。初期投資は必要ですが、長期的に見れば費用対効果は非常に高いと言えるでしょう。
テレアポの必須ツールと主な役割 | |
ツール名 | 主な役割とメリット |
ヘッドセット | 両手が自由になり、PC操作やメモが取りやすくなります。マイクが口元に近いことでクリアな音声を相手に届けられ、ノイズキャンセリング機能付きなら周囲の雑音をカットできます。 |
CTIシステム | PCと電話機を連携させるシステムです。PC画面上の電話番号クリックで発信できる「クリックトゥコール」や、着信時に顧客情報をPC画面に表示する「ポップアップ機能」、通話内容を自動で録音する機能などがあり、業務効率を飛躍的に向上させます。 |
CRM / SFA | 顧客情報や商談の進捗、過去の対応履歴などを一元管理するツールです。「誰が」「いつ」「どの企業に」「どんな話をしたか」をチーム全体で共有でき、担当者不在時の対応やアプローチの重複を防ぎます。代表的なツールにSalesforceやHubSpotなどがあります。 |
オンラインカレンダー | GoogleカレンダーやTimeRexなどの日程調整ツールを活用することで、アポイントの日程調整をスムーズに行えます。候補日時を複数提示し、相手に選んでもらう形式にすれば、メールや電話の往復を減らすことができます。 |
3. 初心者でも成果が出るテレアポのコツ15選

テレアポは、やみくもに電話をかけても成果には繋がりません。ここでは、初心者の方がつまずきやすいポイントを解消し、アポイント獲得率を飛躍的に向上させるための具体的なコツを「準備段階」「実践中」「クロージング」の3つのフェーズに分けて15個、徹底的に解説します。一つひとつ着実に実践することで、あなたのテレアポスキルは必ず向上します。
3.1 【準備段階のコツ】土台となるトークスクリプト作成術
テレアポの成否は、架電前の準備、特にトークスクリプトの質で8割が決まると言っても過言ではありません。行き当たりばったりの会話ではなく、戦略的に設計されたシナリオがあなたを成功へと導きます。
3.1.1 受付突破を前提としたスクリプト設計
最初の関門である「受付」を突破できなければ、担当者と話すことすらできません。受付担当者は「怪しい電話を取り次がない」という役割も担っています。そのため、用件が不明瞭だったり、営業色が強すぎたりすると、簡単に断られてしまいます。
受付突破の鍵は、「簡潔さ」と「具体性」です。誰に、何の目的で電話したのかを明確に伝え、受付担当者が安心して取り次げるようなスクリプトを設計しましょう。
担当者名がわかる場合:「株式会社〇〇の△△と申します。いつもお世話になっております。恐れ入りますが、経理ご担当の佐藤様はいらっしゃいますでしょうか。」
担当者名がわからない場合:「私、株式会社〇〇の△△と申します。貴社のホームページ制作について、Webご担当の責任者様にご連絡いたしました。お繋ぎいただけますでしょうか。」
用件を伝える場合:「〇〇というサービスの件で、情報システム部の部長様にご連絡いたしました。」
「ご営業ですか?」と聞かれた際の切り返しも事前に用意しておくと、慌てずスムーズに対応できます。
3.1.2 担当者の興味を引くオープニングトーク
無事担当者に繋がっても、安心はできません。最初の15秒で相手の興味を引けなければ、その電話は切られてしまいます。忙しい業務の合間に電話対応してくれている担当者に対し、「聞く価値がある」と思わせることが重要です。
ポイントは、「自分(売り手)が話したいこと」ではなく、「相手(買い手)にとってのメリット」を最初に提示することです。
簡潔な自己紹介:「私、株式会社〇〇で、企業のコスト削減コンサルティングを担当しております△△と申します。」
電話した理由と相手へのメリット提示:「本日ご連絡いたしましたのは、多くのIT企業様で課題となっているサーバー運用コストを、平均30%削減した実績のある新しいプランのご案内です。御社でも同様の課題をお持ちではないかと思い、情報提供だけでもと思いお電話いたしました。」
時間を指定した許可取り:「ほんの2、3分で結構ですので、少しだけお時間をいただくことは可能でしょうか?」
このように、「なぜあなたに電話したのか」「この電話を聞くとどんなメリットがあるのか」を明確に伝えることで、相手は話を聞く姿勢になってくれます。
3.1.3 想定される反論への切り返しを用意する
テレアポに断りはつきものです。「忙しい」「間に合っている」「予算がない」といった定番の断り文句を言われたときに、どう切り返すかでアポ獲得率は大きく変わります。これらを「反論」と捉えるのではなく、「相手が抱える疑問や不安」と捉え、解消してあげる姿勢が大切です。
想定される断り文句と、それに対する切り返しトークを複数パターン用意し、スクリプトに組み込んでおきましょう。フローチャート形式で作成しておくと、会話の流れに応じて最適な切り返しを瞬時に選択できます。
重要なのは、相手の言葉を一度受け止めることです。「お忙しいのですね、失礼いたしました」とすぐに引くのではなく、「お忙しいところ恐れ入ります。でしたら、どのような情報であればお役立ていただけそうか、1分だけヒアリングさせていただけませんか?」のように、相手の状況を理解した上で代替案を提示するのです。この準備があるかないかで、精神的な余裕も大きく変わります。
3.2 【実践中のコツ】相手に好印象を与える話し方
どれだけ優れたトークスクリプトを用意しても、話し方が悪ければ相手には響きません。顔が見えない電話越しのコミュニケーションでは、「声」があなたの印象のすべてを決定づけます。信頼感と安心感を与える話し方をマスターしましょう。
3.2.1 自信と信頼を与える声のトーンと大きさ
自信のない小さな声や、暗いトーンの声では、紹介する商品やサービスまで魅力のないものに聞こえてしまいます。意識すべきは、「少し高め」で「明るく」「ハキハキとした」声です。
一般的に、電話では声が少し低くこもって聞こえがちです。普段話す声のトーンよりも、少しだけ高い「ソ」の音階を意識すると、相手には明るく聞き取りやすいトーンで届きます。また、口角を少し上げて笑顔で話すことを意識するだけで、声のトーンは自然と明るくなります。手元に鏡を置いて、自分の表情を確認しながら話すのも効果的なトレーニングです。
3.2.2 聞き取りやすさを意識した話すスピード
緊張するとつい早口になりがちですが、早口なセールストークは相手に威圧感を与え、内容も伝わりません。相手が聞き取りやすく、理解しやすいペースで話すことが重要です。
目安としては、ニュースキャスターが話すスピード(1分間に約300文字)を意識し、少しゆっくりめに話すのが良いでしょう。特に、サービス名や企業名、数字などの重要なキーワードを伝える際は、意識的にスピードを落とし、一語一語をはっきりと発音します。キーワードの前に少し「間」を置くことで、相手の注意を引きつけ、記憶に残りやすくなります。
3.2.3 ネガティブな言葉を避けるポジティブ話法
言葉の選び方一つで、相手に与える印象は大きく変わります。テレアポでは、無意識にネガティブな言葉や否定的な表現を使ってしまいがちですが、これらは相手に不快感や不安感を与えてしまいます。意識的にポジティブな言葉に言い換える「ポジティブリフレーミング」を実践しましょう。
例えば、「〇〇はできません」と断るのではなく、「〇〇はいたしかねますが、△△という方法でしたら可能でございます」と代替案を提示します。「お忙しいところ申し訳ございません」と何度も謝るより、「貴重なお時間をいただき、ありがとうございます」と感謝を伝えた方が、お互いに気持ちの良いコミュニケーションができます。
3.2.4 相手の話をしっかり聞く傾聴の姿勢
テレアポは、こちらが一方的に話すプレゼンテーションの場ではありません。相手の課題やニーズを引き出すための対話(ダイアログ)の場です。そのためには、相手の話を真摯に聴く「傾聴」の姿勢が不可欠です。
相手が話しているときは、途中で話を遮らずに最後まで聞きましょう。そして、「はい」「さようでございますか」といった相槌や、「〇〇ということですね」と相手の言葉を繰り返す復唱を効果的に使うことで、「あなたの話をしっかり聞いていますよ」というメッセージが伝わります。相手に「この人は自分のことを理解しようとしてくれている」と感じさせることが、信頼関係を築く第一歩です。
3.3 【クロージングのコツ】アポ獲得率を高めるテクニック
会話が盛り上がり、良い雰囲気で進んでも、最終的にアポイントに繋がらなければ成果はゼロです。ここでは、会話の締めくくりで確実にアポイントを獲得するための、心理学に基づいたテクニックをご紹介します。
3.3.1 小さな合意を積み重ねるテストクロージング
会話の最後にいきなり「お会いしていただけませんか?」と切り出すのは、相手にとってハードルが高い要求です。そうではなく、会話の節々で相手の同意を得るための小さな質問を投げかけ、合意を積み重ねていく「テストクロージング」が有効です。
「ここまでのご説明で、少しでもご興味をお持ちいただけた部分はございますか?」
「もし、このコストが半分になるとしたら、魅力的だと思われませんか?」
「〇〇様も、やはりこの点については課題だと感じていらっしゃいますか?」
これらの質問で小さな「Yes」を積み重ねることで、相手は無意識のうちにサービスに対して肯定的な気持ちになり、最終的なアポイントの承諾を得やすくなります。
3.3.2 相手に選ばせる選択式クロージング
「アポイントをいただけますか?」という「Yes/No」で答えられる質問は、相手に「No」という断る選択肢を与えてしまいます。これを避けるために有効なのが「選択式クロージング」です。
これは、「会うか、会わないか」ではなく、「いつ会うか」を相手に選ばせるテクニックです。
「もしよろしければ、来週の火曜日の午後、もしくは水曜日の午前中でしたら、どちらがご都合よろしいでしょうか?」「より詳しいご説明にお伺いしたいのですが、来週の前半と後半でしたら、どちらがご調整しやすいですか?」
このように2つの選択肢を提示することで、相手は自然とどちらかを選ぶことを考え始め、スムーズに日程調整へと移行できます。
3.3.3 架電する時間帯と曜日の最適化
テレアポは、かけるタイミングも非常に重要です。相手が忙しい時間帯にかけても話を聞いてもらえず、かえって心証を悪くする可能性もあります。ターゲットとする企業の業種や職種によって、繋がりやすい「ゴールデンタイム」は異なります。
一般的に、多くの企業では始業直後や昼休み、終業間際は避けるべきとされています。自社のターゲットリストを分析し、アポイントに繋がりやすい曜日や時間帯の傾向を把握・最適化していきましょう。
【業種別】繋がりやすい時間帯の例 | ||
業種 | 狙い目の時間帯 | 避けるべき時間帯 |
一般企業(オフィスワーク) | 火~木曜日の10:00-12:00 / 14:00-16:00 | 月曜午前、金曜午後、始業直後、昼休み、終業間際 |
飲食店 | アイドルタイム(14:00-17:00) | ランチタイム、ディナータイム |
不動産業界 | 水曜日を定休日とすることが多いため、火・木・金 | 土日祝(顧客対応で多忙) |
病院・クリニック | 午後の診療開始前(13:00-14:30頃) | 午前中の診察が集中する時間帯 |
3.3.4 断られても次に繋げる粘り強さ
テレアポは断られるのが当たり前です。しかし、一度断られたからといって、その見込み客を完全にリストから外すのは非常にもったいないことです。今はタイミングが合わなかっただけで、数ヶ月後には状況が変わっているかもしれません。
断られたとしても、ポジティブな印象で電話を終え、次回の接触に繋げることが重要です。「承知いたしました。今回はご縁がなかったようで残念ですが、また〇〇の件でお困りの際には、ぜひ弊社を思い出していただけますと幸いです」といった言葉を添えるだけで、相手に与える印象は大きく変わります。可能であれば、「また3ヶ月後くらいに、新しい情報が出ましたらご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」と、次回のアプローチの許可を得ておきましょう。
3.3.5 テレアポの目的を常に明確に意識する
テレアポの目的は「商品を売ること」ではありません。あくまで「商談のアポイントを獲得すること」です。この目的意識がブレてしまうと、電話口で商品の説明を長々としてしまい、相手をうんざりさせてしまいます。
会話の中で相手の興味を引くことができたら、「その点につきましては、詳しい資料をお持ちしてご説明させていただけますと幸いです」と、すかさずアポイントを打診しましょう。すべての情報を電話で伝えようとせず、「もっと詳しく知りたい」と思わせた段階でクロージングに移行するのが成功の秘訣です。
3.3.6 自分の通話を録音して客観的に分析する
自分のテレアポを客観的に聞き返すことは、最も効果的なスキルアップ方法の一つです。話すスピードや声のトーン、言葉遣いの癖、相手の反応に対する切り返し方など、自分では気づきにくい改善点が明確になります。
CTIシステムや通話録音ツールを導入すれば、簡単に自分の通話を録音・再生できます。成功したコールと失敗したコールの両方を聞き比べ、何がアポ獲得の決め手になったのか、あるいは何が原因で断られたのかを分析しましょう。また、社内のトップアポインターの録音を聞かせてもらうのも、具体的な話し方やトーク展開を学ぶ上で非常に参考になります。
3.3.7 相手の状況に合わせた柔軟な対応力
トークスクリプトは、あくまでテレアポの成功確率を高めるための「地図」であり、絶対的な「台本」ではありません。相手の反応や会話の流れを無視してスクリプトを棒読みするだけでは、相手に不信感を与えてしまいます。
相手が特定の課題について話し始めたら、スクリプトから少し外れてでも、その話題を深掘りして傾聴する。相手が急いでいる様子なら、要点を手短に伝えて切り上げる。このように、マニュアルに固執せず、相手の状況に合わせて臨機応変に対応する柔軟性が、生きたコミュニケーションには不可欠です。
3.3.8 1コールあたりの通話時間を管理する
効率的なテレアポ業務を行うためには、時間管理の意識も重要です。1コールあたりの通話時間が長すぎると、1日にかけられる件数が減ってしまいますし、相手の貴重な時間を奪うことにも繋がります。
BtoBの新規開拓テレアポの場合、1コールあたりの適切な通話時間は2分~3分が目安とされています。この時間内に、自己紹介からヒアリング、メリット提示、クロージングまでを完結させることを目指しましょう。タイマーをセットするなどして時間を意識し、簡潔かつ的確に要点を伝える訓練を繰り返すことで、テレアポの生産性は大きく向上します。
4. 【そのまま使える】テレアポのトークスクリプト例文集

テレアポの理論やコツを理解しても、いざ電話をかけるとなると「何をどう話せばいいのか分からない」と不安になる方も多いでしょう。成功するテレアポは、優れたトークスクリプト(台本)があってこそです。この章では、様々なシチュエーションを想定し、コピー&ペーストしてすぐに使える具体的なトークスクリプトを例文付きで詳しく解説します。自社の商材やターゲットに合わせてカスタマイズし、あなただけのアポ獲得率が上がる最強のスクリプトを作成しましょう。
4.1 BtoB向け基本のテレアポトークスクリプト
BtoB(法人向け)営業における、最も基本的で応用範囲の広いトークスクリプトです。この型をマスターすれば、様々な商材や業界に対応できます。ポイントは、「簡潔さ」と「相手へのメリット提示」です。
段階 | トーク例 | ポイント |
1. 挨拶・名乗り | 「お忙しいところ恐れ入ります。私、株式会社〇〇の△△と申します。」 | 会社名と氏名をはっきりと、自信を持って名乗ります。余計な前置きは不要です。 |
2. 受付突破・取次依頼 | 「マーケティングご担当の〇〇様(部署名のご担当者様)はいらっしゃいますでしょうか。」 | 担当者名が分かっていれば名指しが最も効果的です。不明な場合は部署名を伝えましょう。 |
3. 担当者への挨拶と用件 | 「お忙しいところ失礼いたします。株式会社〇〇の△△です。現在、Webサイトからの集客を強化する新しいサービスのご案内でご連絡いたしました。ほんの1分ほど、お時間をいただくことは可能でしょうか?」 | 改めて名乗り、何の目的で電話したかを明確に伝えます。「1分だけ」と時間を区切ることで、相手の心理的ハードルを下げます。 |
4. 本題(メリット提示) | 「ありがとうございます。実は、多くの企業様が抱える『広告費をかけてもなかなか新規顧客に繋がらない』という課題を解決するご提案です。貴社の事業内容ですと、弊社のサービスをご利用いただくことで、現在の広告費用を30%削減しつつ、お問い合わせ件数を1.5倍に向上させた実績がございます。」 | 相手が「自分に関係がある話だ」と感じるような、具体的な課題と解決策、そして数値を交えた実績を提示します。 |
5. クロージング | 「もし少しでもご興味をお持ちいただけましたら、こちらの成功事例について、より詳しくご説明させていただくお時間を30分ほど頂戴できませんでしょうか。来週の火曜日の14時、もしくは木曜日の午前10時あたりはいかがでしょうか。」 | 相手に判断を委ねるのではなく、具体的な日時を2択で提示する「選択式クロージング」でアポイントを打診します。 |
4.2 受付突破のためのトークスクリプト例文
テレアポで最初の、そして最大の関門が「受付」です。受付担当者は、不要な営業電話を担当者に取り次がない役割を担っています。ここでは、いかにして「不要な営業電話」と判断されず、スムーズに担当者へ繋いでもらうかに焦点を当てたトークスクリプトを紹介します。
4.2.1 担当者名が分かっている場合
最も確実な方法です。事前に企業リサーチを行い、担当者名を把握しておきましょう。
「お世話になっております。株式会社〇〇の△△です。営業部の〇〇様にお取次ぎいただけますでしょうか。」
ポイント:自信を持って、知り合いであるかのように堂々と話すことが重要です。「〜様いらっしゃいますか?」と疑問形で尋ねるより、「〜様にお取次ぎください」と依頼形にする方が、受付担当者に「重要な要件だろう」と判断されやすくなります。
4.2.2 担当者名が不明な場合
担当者名が分からない場合は、部署名や役職で指定します。
「恐れ入ります、株式会社〇〇の△△と申します。Webサイトの運用をご担当されている部署の方にお繋ぎいただきたいのですが、どなた様にお繋ぎすればよろしいでしょうか。」
ポイント:「営業の電話です」と正直に言う必要はありません。「ご担当者様」と曖昧に言うのではなく、「〇〇をご担当されている方」と具体的に伝えることで、受付担当者が誰に繋ぐべきか判断しやすくなります。
4.2.3 用件を尋ねられた場合
受付で用件を聞かれた際に「営業です」と答えると、高確率で断られてしまいます。相手にとってメリットのある用件であると伝えましょう。
「はい、貴社のホームページを拝見し、新規顧客の獲得に関してお役立てできる情報提供がございまして、マーケティングご担当の〇〇様にご連絡いたしました。」
ポイント:「ご提案」や「ご案内」ではなく「情報提供」という言葉を使うことで、売り込みの印象を和らげることができます。また、「ホームページを拝見し」と一言添えることで、数ある企業の一つとしてではなく、きちんと調べて連絡しているという姿勢を示すことができます。
4.3 よくある断り文句への切り返しトークスクリプト
テレアポに断りはつきものです。しかし、相手の断り文句は、本心からの拒絶ではなく、単なる反射的な反応である場合も少なくありません。ここでは、定番の断り文句に対する効果的な切り返しトークを紹介します。これを準備しておくだけで、アポ獲得率は格段に向上します。
4.3.1 「今忙しいので」と言われた場合の切り返し
相手の状況を無視して話し続けるのは逆効果です。相手への配慮を示しつつ、次のチャンスに繋げることが重要です。
NG例:「では、いつ頃お時間よろしいでしょうか?」
OK例:「お忙しいところ大変失礼いたしました。承知いたしました。それでは、改めてご連絡させていただきたいのですが、明日の午前中、もしくは本日の16時以降でしたら、どちらがご都合よろしいでしょうか。」
ポイント:まず相手の状況を肯定し、謝罪の言葉を伝えます。その上で、漠然と「いつがよいか」と聞くのではなく、具体的な日時を2つ提示し、相手に選んでもらう形にすることで、次の約束を取り付けやすくなります。「5分だけ」と時間を区切って再度食い下がるのも有効な手段です。
4.3.2 「間に合っています」「必要ありません」と言われた場合の切り返し
これは最も多い断り文句ですが、ここで引き下がってはいけません。相手はまだ、あなたの提案の価値を全く理解していない状態です。
NG例:「そうですか、分かりました。失礼します。」
OK例:「さようでございますか、おっしゃる通りでございます。多くの企業様がそのようにおっしゃるのですが、実は今回の話は、単なるコスト削減のご提案ではなく、将来的な事業拡大を見据えた新しいIT戦略に関する情報提供でして、皆様に大変ご好評いただいております。お話だけでも聞いていただく価値は十分にあるかと存じますので、5分だけお時間をいただけませんでしょうか。」
ポイント:一度相手の言葉を「さようでございますか」と受け止め(イエス・バット法)、共感を示します。その上で、「皆様そうおっしゃいますが…」と続け、今回の提案が他とは違う「特別なものである」という印象を与えます。「情報提供」という言葉を使い、売り込み色を消すのも効果的です。
4.3.3 「資料だけ送ってください」と言われた場合の切り返し
これは、丁寧な断り文句、あるいは電話を早く切り上げるための口実であることがほとんどです。資料を送付するだけで終わらせず、次のステップに繋げる工夫が必要です。
NG例:「かしこまりました。では、メールアドレスをお願いします。」
OK例1:「かしこまりました。ただ、資料だけではお伝えしきれない、貴社に合わせた活用事例がございますので、そのポイントだけでも3分ほどでご説明させていただき、その上で資料をお送りさせていただけないでしょうか。」
OK例2:「承知いたしました。より貴社のお役に立てる的確な資料をお送りしたく存じますので、いくつか簡単な質問をさせていただいてもよろしいでしょうか?現在、特に課題に感じていらっしゃる点はございますか?」
ポイント:資料送付を承諾しつつも、電話を切らせない工夫をします。OK例1のように「3分だけ」と短い時間での説明を提案したり、OK例2のように「より良い資料を送るため」という大義名分で自然なヒアリングに繋げたりすることで、相手の課題を具体的に把握し、アポイントの必要性を感じさせることができます。
5. テレアポの成果が上がらない時に見直すべきポイント

「毎日たくさん電話をかけているのに、一向にアポイントが取れない…」テレアポに行き詰まりを感じている方も少なくないでしょう。しかし、成果が出ないのには必ず原因があります。やみくもに架電数を増やすのではなく、一度立ち止まって自社のテレアポ活動を客観的に見直すことが、成功への最短ルートです。この章では、成果が上がらない時にチェックすべき具体的なポイントと、状況を打開するための解決策を解説します。
5.1 アポが取れない一般的な原因を特定する
テレアポでアポイントが取れない原因は、一つではありません。「リスト」「トークスクリプト」「スキル」「マインドセット」「分析体制」など、様々な要素が複雑に絡み合っています。まずは、以下のチェックリストを使って、自分のテレアポ活動のどこに課題があるのかを特定しましょう。
テレアポの課題特定チェックリスト | ||
カテゴリ | チェック項目 | 具体的な改善策 |
ターゲットリスト | そもそもターゲットが自社の商品・サービスと合っていない | ペルソナを再設定し、顧客となり得る企業の条件(業種、規模、地域など)を明確にする。 |
ターゲットリスト | リストの情報が古い(担当者不在、部署変更など) | 定期的にリストを精査・更新する。リスト購入サービスや企業情報データベースを活用する。 |
トークスクリプト | スクリプトをただ棒読みしているだけで、感情がこもっていない | スクリプトはあくまで「台本」と捉え、自分の言葉で話す練習をする。重要なキーワードを強調するなど、抑揚をつける。 |
トークスクリプト | 相手にメリットが伝わる構成になっていない | 「何ができるか」ではなく「相手がどうなれるか」というベネフィットを伝える構成に見直す。導入部分で具体的な成功事例や数値を提示する。 |
トークスキル | 一方的に話してしまい、相手の話を聞いていない | 相手が話す時間を意識的に作る。「〇〇という点について、現状はいかがでしょうか?」など、相手が答えやすい質問を投げかける。 |
トークスキル | 断り文句に対して、すぐに引き下がってしまう | よくある断り文句をリストアップし、それに対する切り返しトークを複数パターン用意しておく。 |
マインドセット | 「断られるのが当たり前」という意識が強すぎて、モチベーションが低い | アポ獲得率だけでなく、担当者と話せた率、資料送付の許可を得た率など、小さな成功(KPI)を設定し、達成感を積み重ねる。 |
分析・管理体制 | 架電数や通話時間などの数値を記録・分析していない | KPI(重要業績評価指標)を設定し、日々の活動を記録する。特にアポ獲得率(アポ数÷架電数)や担当者接続率を重視し、PDCAサイクルを回す。 |
これらの項目を一つずつ確認し、該当するものがあればすぐに見直しに着手しましょう。特に、リストの質とトークスクリプトの構成は、テレアポの成果に直結する重要な要素です。
5.2 テレアポ業務の効率を上げる便利ツール
テレアポは気合と根性だけで乗り切れるものではありません。テクノロジーの力を借りることで、業務の属人化を防ぎ、チーム全体で効率的に成果を上げることが可能です。ここでは、テレアポ業務の効率を劇的に向上させる便利なツールをカテゴリ別にご紹介します。
テレアポ効率化ツール一覧 | |||
ツールの種類 | 主な機能 | 導入によるメリット・解決できる課題 | 代表的なツール例 |
CRM / SFA | 顧客情報管理、案件進捗管理、活動履歴の記録、分析レポート | 顧客情報の一元管理による属人化の防止。過去の対応履歴を基にした効果的なアプローチが可能になる。 | Salesforce, HubSpot, kintone |
CTIシステム | PCからのワンクリック発信、通話の自動録音、顧客情報の自動表示(ポップアップ) | 電話番号の入力ミスやかけ間違いを防止。録音機能によるトークの振り返りや教育コストの削減。 | BIZTEL, Miitel, IVRy |
オンライン商談ツール | 画面共有、資料共有、録画機能 | 移動時間やコストを削減し、遠方の顧客にもアプローチ可能。商談の様子を録画し、フィードバックに活用できる。 | Zoom, BellFace, Google Meet |
日程調整ツール | 空き時間を提示し、相手に日時を選んでもらう | メールや電話での煩雑な日程調整のやり取りを削減。アポイント確定までの時間を短縮できる。 | TimeRex, Calendly |
これらのツールを導入する際は、「何を解決したいのか」という目的を明確にすることが重要です。例えば、「担当者への接続率を上げたい」のであればCTIシステム、「アポイント後の商談化率を改善したい」のであればCRM/SFAの導入が効果的でしょう。自社の課題に合わせて最適なツールを選定してください。
5.3 テレアポ代行サービスの活用も一つの選択肢
社内で様々な改善策を試しても成果が出ない場合や、テレアポに割くリソースが不足している場合には、専門の「テレアポ代行サービス」に外注するのも有効な手段です。
テレアポ代行サービスとは、その名の通り、企業に代わってアポイント獲得のための電話営業を行うサービスです。プロのオペレーターが豊富な経験とノウハウを活かして架電するため、自社で行うよりも高い成果が期待できます。
5.3.1 テレアポ代行を利用するメリットとデメリット
代行サービスの利用を検討する際は、メリットとデメリットの両方を正しく理解しておく必要があります。
テレアポ代行のメリット・デメリット | |
項目 | 詳細 |
メリット |
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デメリット |
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5.3.2 代行会社の料金体系と選び方のポイント
テレアポ代行の料金体系は、主に「固定報酬型」と「成果報酬型」の2種類に分けられます。
固定報酬型:架電数や稼働時間に応じて月額費用が発生するプラン。アポイントの件数に関わらず費用は一定ですが、質の高いリストがあればコストを抑えやすいのが特徴です。
成果報酬型:アポイント1件獲得につき〇円、という形で費用が発生するプラン。無駄なコストがかからない反面、1件あたりの単価が高額になる傾向があります。
良い代行会社を選ぶためには、料金だけでなく、実績や得意な業界、報告体制の透明性、セキュリティ対策などを総合的に判断することが重要です。複数の会社から見積もりを取り、自社の目的や商材に最も合ったパートナーを見つけましょう。自社でPDCAを回すことに限界を感じた時、テレアポ代行は事業を加速させるための強力な選択肢となり得ます。
6. まとめ
本記事では、初心者でも成果を出せるテレアポのコツを、事前準備から実践テクニック、トークスクリプトまで網羅的に解説しました。テレアポの成功は、やみくもな架電ではなく、緻密な準備と相手に寄り添う姿勢が不可欠です。紹介した15のコツやスクリプトを参考に、まずは一つでも実践してみてください。PDCAを回すことで、アポイント獲得率は着実に向上するでしょう。
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